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ファイナンシャルプランニング

ファイナンシャルプランニングとは

 ファイナンシャルプランニングとは、直訳すると「金融・財政の計画を立てること」となり、非常に幅広い内容を含むものですが、当事務所が主な対象とするのは、家庭の資産に関する内容です。
 ただし、個人事業主・小規模法人の経営者等については、事業用の資産とプライベートな資産とを分けられないことも多いため、資産全体が対象になります。

 

 資産という言葉からは、現金、預貯金、株式、債券、生命保険、自動車、土地、建物のように、普段から意識しているプラスの財産のみがイメージされがちです。
 しかし、住宅・自動車ローン、クレジットカード・キャッシング利用額などのマイナスの財産や、公的年金、確定拠出年金、退職金、健康保険、労災保険、雇用保険、火災保険、自動車保険のような、普段は意識されにくい、積立金や保障等を受ける権利等についても、ファイナンシャルプランニングの対象となります。

 

 ファイナンシャルプランニングにおける重要な視点は、大きく2つに分けられます。
  • 自分の思い描く人生を送るために、いつ頃、どれ位のお金が必要か?(計画を数字に落とす)
  • 不測の事態に対してどのような備えをするか?(計画外を想定する)

 

 就職、結婚、出産、住宅購入、子供の独立、親の介護、退職などは、多くの人が思い描くライフイベントであり、それぞれのライフステージに応じた典型的な生活スタイルや資産状況がイメージできる方は多いと思います。
 また、各家庭での差はあるものの、自分達なりに将来の生活を想像しながら、さらに、病気や事故等のリスクも意識しながら、日々の家計を管理している家庭がほとんどだと思います。

 

 そうであるにもかかわらず、ファイナンシャルプランナーに相談・依頼することのメリットとしては、以下のような項目が挙げられます。

  • 具体的な数字で長期の試算を行うことにより、家計の問題点が把握しやすくなる
  • 各自の好み・考え方に大きく依存するお金の使い方を、第三者のコーディネートのもとで話し合える(考えられる)
  • ファイナンシャルプランニングに必要な幅広い知識(社会保障制度、金融商品、税務、リスクマネジメント等の知識)が簡単に入手できる
  • 体系的な分析・評価方法を用いることにより、お金に関する漠然とした不安が解消できる

 

 なお、判断に迷うと「みんなはどうしてるのか?」とか「平均はどのあたりか?」を聞かれることが非常に多いのですが、それを判断基準にすることは「もったいない」と強く思います。
 自分達が(周りの平均的な人達も)見落としているポイントを押さえたり、自分達の価値観に本当に合ったお金の使い方を探すことで、お金の使い方をより満足度の高いものにしようという目的で相談をしているはずだと思うからです。(もちろん、十分に理解したけれど全くこだわりが出てこないために、あえて「普通」を選ぶこともあるとは思いますが。)

ライフプランニング(長期のお金の見通しの検討)

 上記のとおり、家庭の資産は様々なもので構成されており、住居(住宅ローン)、生命保険、株式等の個別の資産項目においても、それぞれに難しい問題を抱えることがあり、内容を絞って相談・依頼をして頂くことはもちろん可能です。

 

 しかし、その場合であっても、現在の家族構成や収支・資産状況、それに基づく今後10〜30年程度の将来見通し(ライフプラン)がある程度明らかになっている必要があります。
 そのため、様々なファイナンシャルプランニング業務において、『ライフプランニング』(長期のお金の見通しの検討)が最も重要なものです。

 

※ライフプランニング(≒人生を計画すること)という表現は随分大げさですが、専門用語・業界標準としてご理解ください。

 

夫婦共働き世帯の家計管理

 最近は、夫婦がお互いの収入金額を把握していなかったり、(家賃・水光熱費は夫、食費は妻の財布から支出するというような)分担を決めているだけで支出の全体像を把握していなかったりと、家庭全体でのお金の動きを把握しておらず、将来的にも把握しない前提でのご相談を受けることがあります。
 そのような変化・流れは自然なことだと感じますし、それぞれの夫婦の自由だとも思うのですが、特に子供がいる家庭については、「本当に今の家計管理方法を続ける前提でアドバイスして良いのか」を確認することにしています。
 これまでのところ、その確認をしたにもかかわらず、夫婦間の情報共有の範囲が拡大しなかったという経験は一度もしていません。

 

 お互いの収支・資産状況を開示しない夫婦の場合、夫婦間の情報共有のあり方を議論すること自体が細心の注意を要するセンシティブな問題となっていることが多く、「見直す必要がない」と自信を持って反論できる程の情報がないからという面もあります。
 しかし、そのような単純な問題に留まらず、学資保険程度しか子ども用の貯蓄が確保されていないとか、病気やケガで収入が減るリスクに保険で備える必要があるのか貯蓄でカバーできるのか検討の仕様がないとか、家計管理の枠組みを見直さないといけない明確な問題が見つかることが極めて多いのです。

 

 例えば、「日々の生活費を分担した後で残ったお金は、趣味に使っても貯蓄しても各自の自由で、お互いに干渉しない」という様なスタイルはよく見ます。
 そうした考え方自体には納得させられることも多く、基本思想は維持される事が多いのですが、上記のような問題に対応するため、家族全員用の貯蓄用口座を作ったり、一定の範囲で貯蓄残高を情報共有したりといった修正を加えます。
 こうした見直しの必要性を家族で共有するのに、「キャッシュフロー表」は極めて分かりやすいツールになります。

 

 ライフプランニングの基本的な流れを以下に示します。

※アウトプットの視覚的なイメージとしては、※印の各リンク先(日本FP協会のサンプル)を参考にしてください。

現状確認

 家族構成、収入・支出状況、資産状況について、現状を確認し、バランスシート(家庭版の貸借対照表)を作成します。

 

将来計画(希望に基づく計画)の設定

 家族の希望に基づいて、住宅購入、子供の進学、退職等の時期やそれに伴う費用等を計画します。
 将来の支出額を適切に設定するためには、ライフスタイルや価値観・優先順位等を整理することも必要になります。
<例>
  教育費  : 学習塾・習い事、進学先(公立/私立、自宅/下宿、奨学金)等の教育方針
  生活費  : 家族旅行・趣味等の娯楽費、外食・交際費等の位置付け
  保険料  : 医療保険、がん保険、介護保険等への考え方
  老後資金: 再就職、セカンドライフ、介護生活、相続等の希望や方針

 

 ライフプランニングを行うタイミングや目的等のライフステージによって、「将来」をどの程度先に設定するのか、どの程度現実的で詳細な「計画」にするのかは異なってきます。
 例えば、一人目の子供が生まれたことをきっかけにライフプランニングを行う場合、将来の家族構成もはっきりしないため、あまり詳細な計算を行っても仕方ありません。希望的観測の含まれた夢のある計画にすることも十分考えられます。
 一方、数年のうちに住宅の取得を考えているような場合には、住宅の寿命やローンの返済期間等を踏まえて少なくとも20年程度先まで、現実的に計画する必要があります。また、あまり夢を膨らませ過ぎると、次のステップにおけるシミュレーション結果に落胆することにもなりかねません。

 

シミュレーションの実施・分析、対応策の検討

 現状確認及び将来計画に基づいて、ライフステージの時間変化を踏まえた将来の家計状況をシミュレーションし、キャッシュフロー表を作成します。
 キャッシュフロー表は、毎年の収入、支出、貯蓄残高の推移等を確認できるようにしたものです。
 シミュレーション期間の最終年に目標貯蓄残高(老後資金等を基に設定。)が確保できているか、貯蓄残高がマイナス(家計破綻)の年がないか等を確認します。

 

 また、キャッシュフロー表に問題が見つかった場合には、その対応策を検討します。
 当事務所にて、お客様の価値観を尊重しながらいくつかの方法を提案して、お客様が取捨選択した結果に基づいてシミュレーションをやり直します。

 

実行支援、プランの見直し

 ライフプランニングそのものは、将来計画を実現する健全なキャッシュフロー表を作成し、その実現方法を明確にすることで終了します。

 

 しかし、ライフプランを作成した結果として、保障の見直し、資産構成(資産運用のポートフォリオ等)の修正、支出の削減等が必要となった場合、ご自身で実施することが難しい方については、その後の作業についても支援を行います。
 なお、具体的な商品選定等については、保険代理店や銀行・証券会社等において、無料で(販売手数料の範囲で)サポートしてもらう方が合理的なことも多いと思われます。

 

 また、時間の経過や状況の変化によって、作成したライフプランと実態とにずれが生じた場合には、ライフプランの修正や再検討を行います。

保険の見直し(リスクマネジメント)

投資の考え方


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